頭皮の性状 髪の毛はタンパク質 ケラチンの再結合によりパーマを可能にしている
頭皮とは東部の皮膚の事ですが、隣接する顔面の皮膚とは性状が異なります。
特徴
- 頭皮には太い毛が密生している。
- 直下に頭蓋骨がある。
- 比較的皮下脂肪が多い
- 頭皮の色がほかの部分の皮膚に比べて白い。
頭部は顔面よりも汗や皮脂の分泌が多く、しかも毛髪が密集していて手入れがしにくい。
そこにたまったフケや汚れを放置していると、細菌の増殖が起こり悪臭の原因になる。
毛髪は、温度、光、摩擦といった物理的刺激に常にさらされている。
毛髪細胞はすでに死んでいるので、細胞の新生による修復は、毛根部のみに限定される。
頭皮から露出している部分では、損傷を受けても皮膚のように再生したり自己修復することはない。
毛小皮が欠落していたり、皮脂膜の分泌が正常でないと、毛髪は光沢を失い、滑らかさを失う。
毛小皮が欠落は物理的な要因のほか、シャンプー剤の使い過ぎによる脱脂、パーマやヘアブリーチ剤、永久染毛剤といった強い薬剤にさらされることによる科学的な要因も原因となる。
頭皮の健康な状態
- 皮脂や汗などの正常な分泌が行われている。
- 血液の循環がスムーズである。
- 青白い色をしている。
- 頭皮表面の新陳代謝が円滑である
- 絶えず清潔に保たれている
- きめが細かく、適度な弾力がある
- 突っ張ったり、逆にぶよぶよしたりしてない
毛髪の健康な状態
- 自然な光沢がある
- しなやかで弾力がある
- 多孔質になったり、枝毛、裂毛になっていない
- 滑らかで櫛の通りがよい
皮膚の構造
健康な頭皮では、これらの細胞の動きが活発であるために、正常なターンオーバーが行われ、また、細胞外マトリクスの新生により弾力があり、みずみずしい肌が保たれている。
毛小皮が欠落している部分からは毛髪内部の細胞間マトリックスが流失し、その結果、毛皮質内のケラチン繊維は乾燥し、捻じ曲げられなどの働きで破損していく。
場合によっては、その部分から上下方向に裂けはじめ、裂毛に変化する。
毛髪先端部分でも、同様の現象が起こる。
先端部は、刃物によって切断されている。
鋭利な刃物での切断面は滑らかだが、そうでない場合、切断面は不規則であり、楽剤、汚れが侵入しやすく、裂け目が発生しやすい。
このような部分から枝毛が発生しやすい。
毛髪
毛髪の構成成分は弾力性に富む繊維状タンパク質のケラチンである。
ケラチンは、毛髪や爪の主要成分である。
ケラチンは弾力性に富む繊維状の硬タンパク質で、長いらせん構造のポリペプチド鎖が多数集まって束になっており、各ペプチド鎖の間はさらにいろいろな架橋構造によって強く結合している。
その代表的な架橋構造には水素結合、イオン結合やシスチン結合がある。
そのため、ケラチンは、ほかのタンパク質に比べて物理的に強く、また科学的にも非常に安定していて変性しにくく、水やアルコール、弱酸や塩類などに対して比較的強い抵抗性を示す。
しかしアルカリ性の物質にはやや弱く、アルカリ性の物質によって膨潤し、軟化する。
また、還元剤を作用させるとケラチンのシスチン結合が還元されて切断し、酸化剤の作用により再結合するので、パーマ溶剤はこの反応を利用している。
日本人の毛髪は、メラニンが多量に含まれているため、黒色~黒褐色です。
外国人ではメラニンの量の少ない褐色~ブロンド(金髪)なども多い。
メラニンを作る色素細胞の作用が老化などによって衰えたりしてメラニンがつくられなくなると、毛皮質のメラニンンがほとんどなくなって白髪になる。
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