衛生管理1①Vol1
衛生管理1①Vol1 - 用語クイズ
2016/4/4配信
Q1世界保健機関とも呼ばれる、1948年に設立された専門機関は何?
Answer
【WHO】
よみだぶりゅーえいちおー 異表記世界保健機関
“World Health Organization”の略。国際連合の事業のうち、保健衛生の分野を受け持つ専門機関。
●1948年設立。保健衛生の向上のための国際的協力を図ることを目的とする。
●憲章のなかで、健康について「健康とは、肉体的、精神的及び社会的にも良好な状態であり、単に疾病又は病弱の存在しないことではない」と定義している。
●先進国では生活習慣病が大きな問題になっているため、WHOはヘルスプロモーションという考えを示した。
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1編 >1章 >1節 :公衆衛生の意義と課題
Q2公衆衛生を定義したアメリカの教授はだれ?
Answer
【ウィンスロー】
よみうぃんすろー
アメリカの公衆衛生学者であり、公衆衛生を以下のように定義した。
●「公衆衛生とは、地域社会の努力によって、病気を予防し、寿命を延長するとともに、肉体的、精神的な健康と日常生活の能率を増進させることを目的とした科学であり、技術である」
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1編 >1章 >1節 :公衆衛生の意義と課題
Q3コレラの流行様式を解明したイギリスの医師はだれ?
Answer
【ジョン・スノー】
よみじょん・すのー
コレラの流行様式を解明したイギリスの医師。
●1813年~1858年。
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1編 >1章 >2節 >1項 :欧米の公衆衛生の歩み
Q4世界で初めて看護師養成校を設立した人はだれ?
Answer
【ナイチンゲール】
よみないちんげーる
世界で初めての看護師養成校を設立し、近代看護教育の基礎を築いたイギリスの看護師。
●1820~1910年。
●クリミア戦争での傷病兵への献身的な看護で有名。
●衛生状況の改善のため、病院の状況分析を行い、多数の統計資料を作成した統計学の先駆者でもある。
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1編 >1章 >2節 >1項 :欧米の公衆衛生の歩み
Q5炭疽たんそ菌や結核菌を発見したドイツの細菌学者はだれ?
Answer
【コッホ】
よみこっほ
炭疽たんそ菌や結核菌を発見した、ドイツの細菌学者。
●1843~1910年。
●1877年、炭疽菌を人工的に発育、増殖させることに成功、この菌が炭疽という感染症の病原体であることを証明した。
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1編 >1章 >2節 >1項 :欧米の公衆衛生の歩み
Q6小石川薬草園内に結核医療を主体とした養生ようじょう所を開設した江戸時代の将軍はだれ?
Answer
【徳川吉宗】
よみとくがわよしむね
江戸幕府第八代将軍。小石川薬草園内に結核医療を主体とした養生ようじょう所を開設し、多くの民衆を救済した。
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1編 >1章 >2節 >2項 :我が国の公衆衛生の歩み
Q71774年、杉田玄白げんぱくらによって出版された、ドイツの解剖かいぼう学書のオランダ版の翻訳書は何?
Answer
【解体新書】
よみかいたいしんしょ
1774年、杉田玄白げんぱくらによって出版された、ドイツの解剖かいぼう学書のオランダ版の翻訳書。
●杉田玄白は、江戸時代中期の医師および蘭学者。西洋医学を日本に広めた。
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1編 >1章 >2節 >2項 :我が国の公衆衛生の歩み
Q8その地域の人口に対する死亡数の割合を示す値を何とよぶ?
Answer
【死亡率】
よみしぼうりつ
その地域の人口に対する死亡数の割合を示すもので、通常人口1000人に対して1年間に何人死亡したかを示す値(粗死亡率)で表される。
●年齢構成の異なる集団間で死亡率を比較するとき、高齢者の多い集団ほどみかけの死亡率が高くなるので、その影響を調整するため工夫された指標として、年齢調整死亡率がある。
●我が国の粗死亡率は人口の高齢化のため上昇傾向にあるが、年齢調整死亡率でみると低下してきている。
●死因別では、高齢化にともない、がん、心臓病、肺炎等が高くなってきている。
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1編 >1章 >3節 >1項 :出生率の低下
Q9出生1000人に対して生後1年未満で何人が死亡したかを示す値を何とよぶ?
Answer
【乳児死亡率】
よみにゅうじしぼうりつ
乳児(0歳児)についての死亡率。通常は出生1000人に対して生後1年未満で何人が死亡したかを示す値で表される。
●地域や国の住民の健康水準や生活水準を示す尺度としての意義が大きい。
●大正時代には出生1000に対し160前後であったが、1940年には100以下になり、1950年に60.1、1975年に10.0と急速に低下した。
●2008年には出生1000に対して2.6と、世界でもトップクラスの水準に達している。
●死因としては先天異常が最も多い。
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1編 >1章 >3節 >2項 :死亡率の低下
Q10年齢別の死亡状況を総合的に表す数値を何という?
Answer
【平均寿命】
よみへいきんじゅみょう
年齢別の死亡状況を総合的に表す値で、地域住民や国民の健康水準を最もよく示している。
●日本人の平均寿命は、1935、1936年には男性46.9歳、女性49.6歳であったが、1947年には男女とも50歳を超え、1951年には60歳を超えた。
●1986年以後は男性は75歳、女性は80歳を超え、2008年には男性79.29歳、女性86.05歳となり、我が国は男女ともに世界有数の長寿国となっている。
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1編 >1章 >3節 >3項 :乳児死亡率の低下
Q11保健所や市町村の地域保健対策を、体系的に推進することをおもな目的として定められた法律は?
Answer
【地域保健法】
よみちいきほけんほう
地域保健の枠組みを抜本的に見直し、保健所や市町村の地域保健対策を体系的に推進することをおもな目的として、1994年に保健所法を改正して定められた法律。
●この法律の制定にともない、保健所は地域の保健衛生行政における中核的存在として、地域保健に関する広域的、専門的、技術的拠点としての機能が強化された。
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1編 >1章 >5節 :保健所と理容業・美容業
Q12公衆衛生のうち、健康や疾病の予防などに関する領域を何とよぶ?
Answer
【予防医学】
よみよぼういがく
公衆衛生のうち、健康や疾病の予防などに関する領域のこと。環境衛生とともに重要である。
●予防医学は健康増進や疾病予防により公衆衛生を推進する。
●第1次予防、第2次予防、第3次予防の3つの段階がある。
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1編 >2章 >1節 :予防医学
Q13予防医学のうち、病気の原因を絶つことや健康増進の実践を目的とするのは第何次予防?
Answer
【第1次予防】
よみだいいちじよぼう
予防医学の第1段階。病気の原因を絶つことや健康増進を実践することで、次のような事項が含まれる。
●健康増進のための栄養改善、適度な運動と休養。
●予防接種による感染症に対する免疫力の強化。
●水道水の塩素消毒。
●たばこや有害な化学物質の排除。
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1編 >2章 >1節 :予防医学
Q14予防医学のうち、疾病の早期発見と早期治療により、それ以上の疾病の悪化を防止しようとするのは第何次予防?
Answer
【第2次予防】
よみだいにじよぼう
予防医学の第2段階。疾病の早期発見と早期治療により、それ以上の疾病の悪化を防止しようとすること。
●結核検診、がん検診、循環器検診などがある。
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1編 >2章 >1節 :予防医学
Q15予防医学のうち、疾病の再発や病状の進行、併発を防止するのは第何次予防?
Answer
【第3次予防】
よみだいさんじよぼう
予防医学の第3段階。疾病の再発や病状の進行、併発を防止すること。
●例えば再発しやすい脳卒中のうそっちゅうでは、専門医による継続的な観察や血圧管理、適切な療養に努めること。
●疾病により失った機能を回復するリハビリテーションの実施も含まれる。
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1編 >2章 >1節 :予防医学
Q16人間集団における疾病や異常の頻度と分布を規定する諸要因を研究する学問を何という?
Answer
【疫学】
よみえきがく
個人や地域の人間集団の健康、疾病、死亡に影響している多くの要因を解明し、疾病の予防や健康増進などの対策を樹立することを目的とする医学の分野。
●欧米では、16~18世紀ごろから、ペストや痘とうそうなどの感染症の流行防止や、職業病の原因解明が行われた。
●19~20世紀には、コレラなど各種感染症や栄養欠乏症に対する疫学研究と、それに基づく予防対策が進められた。
●国内では明治時代、脚気かっけがビタミンB1欠乏症によることを発見し、胚芽はいが米の推奨により予防効果をあげたことなどがある。
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1編 >2章 >2節 :疫学の重要性と予防医学の推進
Q17発病に、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などが深く関与している疫病は何?
Answer
【生活習慣病】
よみせいかつしゅうかんびょう
発病に、食習慣、運動習慣、休養、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関与している疾病。
●具体的にはがん、脳卒中、心臓病などを指し、かつては成人病とよばれていた。
●生活習慣を改善することによってこれらの疾病の発病や進行が予防できる。
●生活習慣病の死亡率は、現在は第1位ががん、第2位が心臓病、第3位が脳卒中となっている。
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1編 >2章 >3節 >2項 :成人・高齢者保健
Q18我が国の主要死因別の死亡率で1981年以降第1位を続けている病気は何?
Answer
【がん】
よみがん 異表記悪性新生物
本態はがん細胞。身体を構成する細胞ががん細胞となって異常に増殖し、身体を弱らせて、ついには命まで奪ってしまう。
●我が国の主要死因別の死亡率において、1981年以降第1位。
●一部のがんを除き、真の原因やメカニズムはまだ十分解明されていない。
●我が国は欧米諸国に比べて胃がんが多い。
●近年、肺がん、大腸がん、肝臓がんが増加傾向にある。
●我が国のがんの部位別死亡状況をみると、男性は肺がん、女性は大腸がんが第1位。
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1編 >2章 >3節 >2項 :成人・高齢者保健
Q19心臓弁膜症、心筋症、虚血きょけつ性心疾患などを総称して何とよぶ?
Answer
【心臓病】
よみしんぞうびょう 異表記心疾患
心臓弁膜症、心筋症、虚血きょけつ性心疾患など、心臓の病気の総称。
●生活習慣病として重要なのは虚血性心疾患で、狭心症と心筋梗塞こうそくがある。
●虚血性心疾患の患者や死亡は年々増加傾向にあり、特に40歳代を過ぎてから急速に増加する傾向が強い。
●増加の原因は、高齢化と、食生活の変化、特にコレステロール・中性脂肪の増加があげられる。
●危険因子としては、運動不足、精神的ストレス、喫煙、高血圧、肥満、糖尿病など。
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1編 >2章 >3節 >2項 :成人・高齢者保健
Q20脳の血管障害により、急に意識がおかされたり、運動や知覚のまひが起こったりする病気の総称を何という?
Answer
【脳卒中】
よみのうそっちゅう 異表記脳血管疾患
脳の栄養をつかさどる血管の障害により、急に意識がおかされたり、運動や知覚のまひが起こったりする病気の総称。
●脳出血、脳梗塞こうそく、一過性脳虚血きょけつ発作、くも膜下出血などに大別される。
●脳出血は、脳の血管が破れて出血するもので、多くの場合、重い意識障害や半身まひなどが起こる。
●脳梗塞は脳の血管の血流が悪くなるか、完全に詰まって起こる。脳塞栓そくせんと脳血栓けっせんの2種類がある。
●脳血栓は動脈硬化や高血圧などのある高齢者に多いが、脳塞栓を起こすのは高齢者に限らない。
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1編 >2章 >3節 >2項 :成人・高齢者保健
Q2165歳以上の人口(老年人口)の総人口に対する割合が高くなることを何とよぶ?
Answer
【高齢化】
よみこうれいか
老年人口、つまり65歳以上の人口の総人口に対する割合が高くなることをいう。
●老年人口の割合は、1970年の7%台から、2005年(10月国勢調査)には20.1%となり、欧米諸国と比較すると最上位になっている。
●2020年には老年人口の割合が29.2%になると予測されている。
●我が国の人口の高齢化は世界でも以前にはなかったほどの速さで進行している。
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1編 >2章 >3節 >2項 :成人・高齢者保健
Q22老人の保健・福祉の増進を図ることなどを目的とした「老人保健法」が2006年に改訂されたが、それは何法になったか?
Answer
【高齢者の医療の確保に関する法律】
よみこうれいしゃのいりょうのかくほにかんするほうりつ 異表記高齢者医療確保法
介護保険法や医療制度改革にともなって「老人保健法」が改められ、2008年4月に施行された法律。
●「老人保健法」は、1982年に制定された、国民の老後の健康保持と適切な医療を確保するための保健事業を総合的に実施し、それにより国民保健の向上と老人福祉の増進を図ることを目的とした法律。
●高齢者医療の対象を、前期高齢者(65~74歳)と後期高齢者(75歳以上)としている。
●前期高齢者の医療制度は、国民健康保険を支えるための医療制度。
●後期高齢者の医療制度は、75歳以上の高齢者だけで医療保険制度を創設したもの。
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1編 >2章 >3節 >2項 :成人・高齢者保健
Q23身体障害や精神障害のため社会生活に適さなくなった個人を、治療・訓練等により再度社会に適するようにすることを何という?
Answer
【リハビリテーション】
よみりはびりてーしょん
身体障害や精神障害のため社会生活に適さなくなった個人を、治療や訓練、指導により再び適するようにすること。
●障害者のもつあらゆる可能性を最大限に伸ばし、できるだけ充実した社会生活を営めるようにすることが目標。
●国が実施するリハビリテーションの基となる法律としては、障害者自立支援法がある。
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1編 >2章 >3節 >2項 :成人・高齢者保健
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