理容・美容保健2④Vol2
理容・美容保健2④Vol2 - 用語クイズ
2016/9/1配信
Q1思春期に顔・体幹にできはじめ、ひどくなると瘢痕はんこんが残る皮膚疾患は何?
Answer
【尋常性ざ瘡】
じんじょうせいざそう 異表記ニキビ
一般にニキビとよばれ、思春期に顔・体幹にできはじめる。
●軽症のものだと毛孔もうこうに一致して黄灰色または黒灰色のコメド(面皰めんぽう)という点ができる。
●コメドにはケラチンと皮脂がつまっている。
●毛孔が開口せず、毛包もうほうに一致して皮膚内にかたい結節けっせつをつくり、白く盛り上がってくるものはシロニキビ(閉鎖面皰へいさめんぽう)という。
●中等度になると、ケラチンと皮脂がつまった毛包の中で菌が増殖し、毛包が破れると炎症を起こす。そこに白血球はっけっきゅうが集まると膿疱のうほうになる。
●炎症がさらにひどくなり、重症になると小豆あずき大以上の結節けっせつをつくる。炎症が深部に及ぶほど、また化膿によって組織が広く侵されるほど大きい瘢痕はんこんが残る。
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2編 >6章 >11節 >1項 :尋常性ざ瘡(ニキビ)
Q2腋窩えきかのアポクリン腺から分泌ぶんぴされる汗に、刺激性のにおいがある症状をなんという?
Answer
【腋臭症】
よみえきしゅうしょう 異表記ワキガ
腋窩えきかのアポクリン腺が分泌ぶんぴする汗に、細菌感染もともなって刺激性のにおいがある症状。
●アポクリン腺が機能を開始する思春期に発症はっしょうする。
●日本人には比較的少ないが、黒人や白人ではアポクリン腺がよく発達しているため、半数以上がワキガをもっている。
●遺伝性がある。
●冬期より夏期ににおいが強くなりやすい。
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2編 >6章 >11節 >2項 :腋臭症(ワキガ)
Q3大酒家に多く見られるもので、鼻や両頬ほおに発赤ほっせきと毛細血管もうさいけっかんの拡張が起こり、ニキビのような発疹ほっしんができる疾患を何という?
Answer
【酒さ】
よみしゅさ 異表記アカハナ
中年以降の女性や大酒家に多く見られる。
●鼻や両頬ほおなどに発赤ほっせきと毛細血管もうさいけっかんの拡張が起こり、ニキビのような発疹ほっしんができる。
●重度になると鼻の結合組織が増殖して醜みにくい形になる。
●寒冷、飲酒等で悪化する。
●原因はよくわかっていない。
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2編 >6章 >11節 >3項 :その他の付属器疾患
Q4トビヒともよばれる、顔や手足に水疱すいほうや膿疱のうほうができる病気は何?
Answer
【伝染性膿痂疹】
よみでんせんせいのうかしん 異表記トビヒ
表皮が化膿菌かのうきん、特にブドウ球菌に侵されて起こる病気で、小児がかかりやすい。
●母指の頭大の水疱すいほうや膿疱のうほうが、顔や手足にとびとびにできる。
●やがてただれて薄い痂皮かひをつくるものと、顔面に厚い痂皮をつくるものがある。
●うみの中には化膿菌が多く存在し、感染する。
●この病気にかかった人には、病気が治るまで理容・美容の施術をしてはならない。
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2編 >6章 >12節 >1項 :伝染性膿か疹(トビヒ)
Q51個の毛包もうほうに化膿菌かのうきんが侵入して炎症を起こす病気を何という?
Answer
【毛包炎】
よみもうほうえん
1個の毛包もうほうに化膿菌かのうきん(主にブドウ球菌)が侵入し炎症を起こしたもの。
●小さな赤い痛みのある丘疹きゅうしんとしてみられる。
●炎症が毛包の周囲や下方まで進んで赤い結節けっせつとなり、中心の毛包部が壊死えしして膿栓のうせんとなった状態を「せつ」といい、痛みも強い。
●「せつ」がさらに悪化すると、数個の「せつ」が全体として1つの局面をつくり「よう」となる。
●「せつ」や「よう」が顔面にできると面疔めんちょうとよばれ警戒された。
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2編 >6章 >12節 >2項 :毛包炎・せつ・よう
Q6小さな傷口から溶血性ようけつせいレンサ球菌が侵入することによって起こり、寒気と発熱、発赤ほっせきや激しい痛みをともなう皮膚疾患は何?
Answer
【丹毒】
よみたんどく
おもに溶血性ようけつせいレンサ球菌が皮膚の小さな傷口から侵入して起こる。
●寒気と発熱があり、境界のはっきりした発赤ほっせきと腫脹しゅちょうができ、患部に激しい痛みがある。
●お客様の皮膚に傷をつくったり、傷のあるところに不潔な器具を使用しないことが大切。
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2編 >6章 >12節 >3項 :丹毒
Q7帯状ヘルペスともよばれ、顔や四肢ししなどの片側にだけ、ある神経の走行に一致して発疹ほっしんができる皮膚疾患を何という?
Answer
【帯状疱疹】
よみたいじょうほうしん 異表記帯状ヘルペス
胸部きょうぶ、顔、頸くび、腰、四肢ししなどの片側だけに、ある神経の走行に一致して発疹ほっしんができる。
●病原体は水痘すいとう・帯状疱疹ウイルス。
●水痘ウイルスの再増殖が体内に起こっているために発生し、赤色の半米粒大程度の丘疹きゅうしんや水泡すいほうが固まって線状や帯状に並ぶ。
●ヒリヒリした痛みや神経痛様の強い痛みをともなうことが多い。
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2編 >6章 >13節 >1項 :帯状疱疹(帯状ヘルペス)
Q8発熱したときなどに、口唇こうしんやその周囲に小水疱ができる皮膚疾患は何?
Answer
【単純性疱疹】
よみたんじゅんせいほうしん 異表記単純性ヘルペス
感冒かんぼうや発熱したときなどに、口唇こうしんやその周囲に米粒大までの小水疱が固まってできる。
●病原体は単純性疱疹ウイルス。
●再発しやすく、軽い痛みや灼熱しゃくねつ感があることもある。
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2編 >6章 >13節 >2項 :単純性疱疹(単純性ヘルペス)
Q9ミズイボともよばれる、小児の間で感染しやすいウイルスによる皮膚疾患は何?
Answer
【伝染性軟属腫】
よみでんせんせいなんぞくしゅ 異表記ミズイボ
おもに小児の体幹たいかんや四肢に発生する皮膚疾患。
●粟粒あわつぶ大から大豆だいず大くらいの大きさ。
●半球状に隆起りゅうきしており、中心がくぼんでいて、押すと中からかゆのような内容物が出てくる。
●小児の間で感染しやすい。
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2編 >6章 >13節 >3項 :伝染性軟属腫(ミズイボ)
Q10一般的にイボとよばれる、ウイルスによる皮膚疾患を何という?
Answer
【疣贅】
よみゆうぜい 異表記イボ
疣贅はイボともいい、いくつかの病型がある。
●尋常性じんじょうせい疣贅は普通のイボで、手足に多くできる。
●青年性扁平へんぺい疣贅は、思春期前後に多いイボで、おもに顔面に発生する。
●この2つのイボの病原体はヒト乳頭腫にゅうとうしゅウイルス。
●老人性疣贅という非ウイルス性のイボがあるが、これは一種の老化現象である。
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2編 >6章 >13節 >4項 :疣贅(イボ)
Q11シラクモやゼニタムシを引き起こす真菌は何?
Answer
【白癬菌】
よみはくせんきん
真菌(カビ)の一種で、皮膚表面の角質層や毛、爪に寄生し、高温多湿で増殖しやすい。これによっておこる皮膚疾患を白癬といい、発生する部位により症状が異なる。
●頭部白癬(シラクモ)は小学生頃の子供にできやすい。頭に円形の白い斑はんができ、そこに灰白色かいはくしょくの鱗屑りんせつがつく。シラクモができた部位の頭毛は表皮のすぐ上で切れていて、軽いかゆみがある。
●体部白癬(ゼニタムシ)は夏に発生しやすく成人も子供もかかる。軟毛なんもうがはえている部分のどこにでもできる。
●股部こぶ白癬(インキンタムシ)はおもに青年男女の大腿だいたい内部、臀でん部、下腹部、陰部にできる。
●足白癬と手白癬はミズムシのこと。足の指の間や足底の皮膚にかゆみのある小水疱や鱗屑りんせつ、糜爛びらんを生じる。爪が侵されると爪白癬とよばれる。
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2編 >6章 >14節 >1項 :白癬菌によるもの
Q12口角糜爛症こうかくびらんしょうなどを引き起こす真菌は何?
Answer
【カンジダ】
よみかんじだ
真菌の一種。カンジダの感染により皮膚疾患を引き起こす。
●カンジダ性指間糜爛症しかんびらんしょう、カンジダ性爪囲炎そういえん、カンジダ性爪炎そうえん、口角糜爛症こうかくびらんしょうなどがある。
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2編 >6章 >14節 >3項 :カンジダによるもの
Q13ヒゼンダニの寄生により起こる、非常にかゆい発疹ほっしんをともなう皮膚疾患は何?
Answer
【疥癬】
よみかいせん 異表記ヒゼン
ヒゼンダニというダニの寄生により起こる。
●手の指の股また、手首や肘ひじの内側、腋窩えきか、下腹、腰、殿部でんぶ等に非常にかゆい発疹ほっしんができる。
●感染力が強い。
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2編 >6章 >15節 >1項 :疥癬(ヒゼンダニ)
Q14一般的に頭毛とうもうが抜け落ちる症状を何という?
Answer
【脱毛症】
よみだつもうしょう
一般的には頭毛とうもうが抜け落ちることをさしていうが、そのほかの部位の毛の脱落もさす。
●硬毛こうもうが軟毛なんもうに変化するものも含む。
●男性型脱毛症、円形脱毛症、結髪けっぱつ性脱毛症、梅毒ばいどく性脱毛症などがある。
●パーマネントウェーブで使用するチオグリコール酸でまれに脱毛が起こるが、これは普通の脱毛症と違って切れ毛といった方が適切。
●先天的に毛がはえないものは無毛症という。
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2編 >6章 >17節 >2項 :脱毛症
Q15頭毛とうもうが何の自覚症状もなく、突然円形に脱毛する疾患は何?
Answer
【円形脱毛症】
よみえんけいだつもうしょう
頭毛とうもうが何の自覚症状もなく、突然円形に脱毛する。
●脱毛が徐々に始まり、しだいに丸い脱毛斑はんになることもある。2~3週間で拡大が停止する場合もあるが、頭毛全部がなくなってしまう場合もある。
●原因は不明だが免疫めんえきの異常と考えられている。また、ストレスが加わると発症することがわかっている。
●感染することはないが、再発することが多い。
●皮膚を刺激して血行けっこうを良くすることが治療の助けになるため、マッサージなどが有効なこともある。
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2編 >6章 >17節 >2項 :脱毛症
Q16爪甲剥離そうこうはくり症、陥入爪かんにゅうそうなどは、どこの疾患?
Answer
【爪の疾患】
よみつめのしっかん
主な爪の疾患には次のようなものがある。
●バチ状爪はスプーンを伏せたように、爪の真ん中が盛り上がっている状態。8割は肺疾患によるものである。
●爪甲縦裂そうこうじゅうれつ症は爪の表面に縦に浅い裂け目が生じるもの。栄養失調などのために二次的に現れる。
●爪甲剥離そうこうはくり症は爪甲の一部が爪床そうしょうからはがれる病気。
●陥入爪かんにゅうそうは器械的刺激、炎症やミズムシによる刺激などで爪甲が食いこむ。
●爪白癬つめはくせんは爪甲に白癬菌が入って起こる。爪甲は黄白おうはく色に濁にごり、厚くもろくなる。
●爪囲炎そういえんは爪甲のまわりが炎症を起こし紅斑がみられる。
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2編 >6章 >17節 >5項 :爪の疾患 - 用語クイズ
2016/9/1配信
Q1思春期に顔・体幹にできはじめ、ひどくなると瘢痕はんこんが残る皮膚疾患は何?
Answer
【尋常性ざ瘡】
じんじょうせいざそう 異表記ニキビ
一般にニキビとよばれ、思春期に顔・体幹にできはじめる。
●軽症のものだと毛孔もうこうに一致して黄灰色または黒灰色のコメド(面皰めんぽう)という点ができる。
●コメドにはケラチンと皮脂がつまっている。
●毛孔が開口せず、毛包もうほうに一致して皮膚内にかたい結節けっせつをつくり、白く盛り上がってくるものはシロニキビ(閉鎖面皰へいさめんぽう)という。
●中等度になると、ケラチンと皮脂がつまった毛包の中で菌が増殖し、毛包が破れると炎症を起こす。そこに白血球はっけっきゅうが集まると膿疱のうほうになる。
●炎症がさらにひどくなり、重症になると小豆あずき大以上の結節けっせつをつくる。炎症が深部に及ぶほど、また化膿によって組織が広く侵されるほど大きい瘢痕はんこんが残る。
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2編 >6章 >11節 >1項 :尋常性ざ瘡(ニキビ)
Q2腋窩えきかのアポクリン腺から分泌ぶんぴされる汗に、刺激性のにおいがある症状をなんという?
Answer
【腋臭症】
よみえきしゅうしょう 異表記ワキガ
腋窩えきかのアポクリン腺が分泌ぶんぴする汗に、細菌感染もともなって刺激性のにおいがある症状。
●アポクリン腺が機能を開始する思春期に発症はっしょうする。
●日本人には比較的少ないが、黒人や白人ではアポクリン腺がよく発達しているため、半数以上がワキガをもっている。
●遺伝性がある。
●冬期より夏期ににおいが強くなりやすい。
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2編 >6章 >11節 >2項 :腋臭症(ワキガ)
Q3大酒家に多く見られるもので、鼻や両頬ほおに発赤ほっせきと毛細血管もうさいけっかんの拡張が起こり、ニキビのような発疹ほっしんができる疾患を何という?
Answer
【酒さ】
よみしゅさ 異表記アカハナ
中年以降の女性や大酒家に多く見られる。
●鼻や両頬ほおなどに発赤ほっせきと毛細血管もうさいけっかんの拡張が起こり、ニキビのような発疹ほっしんができる。
●重度になると鼻の結合組織が増殖して醜みにくい形になる。
●寒冷、飲酒等で悪化する。
●原因はよくわかっていない。
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2編 >6章 >11節 >3項 :その他の付属器疾患
Q4トビヒともよばれる、顔や手足に水疱すいほうや膿疱のうほうができる病気は何?
Answer
【伝染性膿痂疹】
よみでんせんせいのうかしん 異表記トビヒ
表皮が化膿菌かのうきん、特にブドウ球菌に侵されて起こる病気で、小児がかかりやすい。
●母指の頭大の水疱すいほうや膿疱のうほうが、顔や手足にとびとびにできる。
●やがてただれて薄い痂皮かひをつくるものと、顔面に厚い痂皮をつくるものがある。
●うみの中には化膿菌が多く存在し、感染する。
●この病気にかかった人には、病気が治るまで理容・美容の施術をしてはならない。
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2編 >6章 >12節 >1項 :伝染性膿か疹(トビヒ)
Q51個の毛包もうほうに化膿菌かのうきんが侵入して炎症を起こす病気を何という?
Answer
【毛包炎】
よみもうほうえん
1個の毛包もうほうに化膿菌かのうきん(主にブドウ球菌)が侵入し炎症を起こしたもの。
●小さな赤い痛みのある丘疹きゅうしんとしてみられる。
●炎症が毛包の周囲や下方まで進んで赤い結節けっせつとなり、中心の毛包部が壊死えしして膿栓のうせんとなった状態を「せつ」といい、痛みも強い。
●「せつ」がさらに悪化すると、数個の「せつ」が全体として1つの局面をつくり「よう」となる。
●「せつ」や「よう」が顔面にできると面疔めんちょうとよばれ警戒された。
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2編 >6章 >12節 >2項 :毛包炎・せつ・よう
Q6小さな傷口から溶血性ようけつせいレンサ球菌が侵入することによって起こり、寒気と発熱、発赤ほっせきや激しい痛みをともなう皮膚疾患は何?
Answer
【丹毒】
よみたんどく
おもに溶血性ようけつせいレンサ球菌が皮膚の小さな傷口から侵入して起こる。
●寒気と発熱があり、境界のはっきりした発赤ほっせきと腫脹しゅちょうができ、患部に激しい痛みがある。
●お客様の皮膚に傷をつくったり、傷のあるところに不潔な器具を使用しないことが大切。
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2編 >6章 >12節 >3項 :丹毒
Q7帯状ヘルペスともよばれ、顔や四肢ししなどの片側にだけ、ある神経の走行に一致して発疹ほっしんができる皮膚疾患を何という?
Answer
【帯状疱疹】
よみたいじょうほうしん 異表記帯状ヘルペス
胸部きょうぶ、顔、頸くび、腰、四肢ししなどの片側だけに、ある神経の走行に一致して発疹ほっしんができる。
●病原体は水痘すいとう・帯状疱疹ウイルス。
●水痘ウイルスの再増殖が体内に起こっているために発生し、赤色の半米粒大程度の丘疹きゅうしんや水泡すいほうが固まって線状や帯状に並ぶ。
●ヒリヒリした痛みや神経痛様の強い痛みをともなうことが多い。
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Q8発熱したときなどに、口唇こうしんやその周囲に小水疱ができる皮膚疾患は何?
Answer
【単純性疱疹】
よみたんじゅんせいほうしん 異表記単純性ヘルペス
感冒かんぼうや発熱したときなどに、口唇こうしんやその周囲に米粒大までの小水疱が固まってできる。
●病原体は単純性疱疹ウイルス。
●再発しやすく、軽い痛みや灼熱しゃくねつ感があることもある。
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Q9ミズイボともよばれる、小児の間で感染しやすいウイルスによる皮膚疾患は何?
Answer
【伝染性軟属腫】
よみでんせんせいなんぞくしゅ 異表記ミズイボ
おもに小児の体幹たいかんや四肢に発生する皮膚疾患。
●粟粒あわつぶ大から大豆だいず大くらいの大きさ。
●半球状に隆起りゅうきしており、中心がくぼんでいて、押すと中からかゆのような内容物が出てくる。
●小児の間で感染しやすい。
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Q10一般的にイボとよばれる、ウイルスによる皮膚疾患を何という?
Answer
【疣贅】
よみゆうぜい 異表記イボ
疣贅はイボともいい、いくつかの病型がある。
●尋常性じんじょうせい疣贅は普通のイボで、手足に多くできる。
●青年性扁平へんぺい疣贅は、思春期前後に多いイボで、おもに顔面に発生する。
●この2つのイボの病原体はヒト乳頭腫にゅうとうしゅウイルス。
●老人性疣贅という非ウイルス性のイボがあるが、これは一種の老化現象である。
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Q11シラクモやゼニタムシを引き起こす真菌は何?
Answer
【白癬菌】
よみはくせんきん
真菌(カビ)の一種で、皮膚表面の角質層や毛、爪に寄生し、高温多湿で増殖しやすい。これによっておこる皮膚疾患を白癬といい、発生する部位により症状が異なる。
●頭部白癬(シラクモ)は小学生頃の子供にできやすい。頭に円形の白い斑はんができ、そこに灰白色かいはくしょくの鱗屑りんせつがつく。シラクモができた部位の頭毛は表皮のすぐ上で切れていて、軽いかゆみがある。
●体部白癬(ゼニタムシ)は夏に発生しやすく成人も子供もかかる。軟毛なんもうがはえている部分のどこにでもできる。
●股部こぶ白癬(インキンタムシ)はおもに青年男女の大腿だいたい内部、臀でん部、下腹部、陰部にできる。
●足白癬と手白癬はミズムシのこと。足の指の間や足底の皮膚にかゆみのある小水疱や鱗屑りんせつ、糜爛びらんを生じる。爪が侵されると爪白癬とよばれる。
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Q12口角糜爛症こうかくびらんしょうなどを引き起こす真菌は何?
Answer
【カンジダ】
よみかんじだ
真菌の一種。カンジダの感染により皮膚疾患を引き起こす。
●カンジダ性指間糜爛症しかんびらんしょう、カンジダ性爪囲炎そういえん、カンジダ性爪炎そうえん、口角糜爛症こうかくびらんしょうなどがある。
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Q13ヒゼンダニの寄生により起こる、非常にかゆい発疹ほっしんをともなう皮膚疾患は何?
Answer
【疥癬】
よみかいせん 異表記ヒゼン
ヒゼンダニというダニの寄生により起こる。
●手の指の股また、手首や肘ひじの内側、腋窩えきか、下腹、腰、殿部でんぶ等に非常にかゆい発疹ほっしんができる。
●感染力が強い。
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Q14一般的に頭毛とうもうが抜け落ちる症状を何という?
Answer
【脱毛症】
よみだつもうしょう
一般的には頭毛とうもうが抜け落ちることをさしていうが、そのほかの部位の毛の脱落もさす。
●硬毛こうもうが軟毛なんもうに変化するものも含む。
●男性型脱毛症、円形脱毛症、結髪けっぱつ性脱毛症、梅毒ばいどく性脱毛症などがある。
●パーマネントウェーブで使用するチオグリコール酸でまれに脱毛が起こるが、これは普通の脱毛症と違って切れ毛といった方が適切。
●先天的に毛がはえないものは無毛症という。
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Q15頭毛とうもうが何の自覚症状もなく、突然円形に脱毛する疾患は何?
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【円形脱毛症】
よみえんけいだつもうしょう
頭毛とうもうが何の自覚症状もなく、突然円形に脱毛する。
●脱毛が徐々に始まり、しだいに丸い脱毛斑はんになることもある。2~3週間で拡大が停止する場合もあるが、頭毛全部がなくなってしまう場合もある。
●原因は不明だが免疫めんえきの異常と考えられている。また、ストレスが加わると発症することがわかっている。
●感染することはないが、再発することが多い。
●皮膚を刺激して血行けっこうを良くすることが治療の助けになるため、マッサージなどが有効なこともある。
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Q16爪甲剥離そうこうはくり症、陥入爪かんにゅうそうなどは、どこの疾患?
Answer
【爪の疾患】
よみつめのしっかん
主な爪の疾患には次のようなものがある。
●バチ状爪はスプーンを伏せたように、爪の真ん中が盛り上がっている状態。8割は肺疾患によるものである。
●爪甲縦裂そうこうじゅうれつ症は爪の表面に縦に浅い裂け目が生じるもの。栄養失調などのために二次的に現れる。
●爪甲剥離そうこうはくり症は爪甲の一部が爪床そうしょうからはがれる病気。
●陥入爪かんにゅうそうは器械的刺激、炎症やミズムシによる刺激などで爪甲が食いこむ。
●爪白癬つめはくせんは爪甲に白癬菌が入って起こる。爪甲は黄白おうはく色に濁にごり、厚くもろくなる。
●爪囲炎そういえんは爪甲のまわりが炎症を起こし紅斑がみられる。
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