物理・化学(物理)①(物・化)Vol5

物理・化学(物理)①(物・化)Vol5 - 用語クイズ
2016/6/9配信
Q12種以上の物質が均一に混合して液体の状態になっているものを何という?

Answer
【溶液】

よみようえき
2種以上の物質が均一に混合して液体の状態になっているもの。

●物質を溶かしている液体を溶媒といい、溶けている物質を溶質という。 
●水は無機溶媒であり、エタノールなどの有機化合物は有機溶媒である。 
●水を溶媒とする溶液を特に水溶液という。 
●溶質であるイオンや分子のまわりに水分子が引きつけられることを水和すいわといい、水分子で取り囲まれているイオンを水和イオンという。 
●水分子で取り囲まれている分子を水和分子という。 
●水に溶けると陽イオンと陰イオンを生じるような物質を電解質といい、水溶液中でイオンを生じない物質を非電解質という。 
●また、電解質が水に溶けたとき、イオンに分かれる現象を電離という。

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2編 >2章 >1節 >1項 :溶液と溶解の仕組み

Q2一定量の溶媒に溶ける溶質の限度量を何という?

Answer
【溶解度】

よみようかいど
一定量の溶媒に溶ける溶質の限度量のこと。

●溶質が溶解の限度まで溶けている溶液を飽和溶液、まだその限度に達していない溶液を不飽和溶液という。 
●溶解度は、溶媒や溶質の種類、温度によって違う。 
●固体物質の溶解度は、温度が上昇するにつれて大きくなるものが多いが、水酸化カルシウムのように温度が上昇すると溶解度が減少するものもある。 
●気体の溶解度は、一般に温度が高くなると減少する。

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2編 >2章 >1節 >2項 :飽和溶液と溶解度

Q3半透膜を通し、溶媒が溶液中に浸透するのを抑える圧力のことを何という?

Answer
【浸透圧】

よみしんとうあつ
半透膜を通し、溶媒が溶液中に浸透するのを抑える圧力のこと。

●半透膜とは、水のような溶媒分子は通すが、ショ糖など溶質の分子やイオンを通さない膜。 
●U字管の中央に固定した半透膜を隔てて、一方に溶媒(水)だけを入れ、他方に溶液(ショ糖水溶液)を入れておくと、溶媒が半透膜を通って溶液中に拡散する。これを浸透という。 
●浸透圧は、溶媒と溶液の液面の差hによって表される。 
●動植物の細胞の細胞膜は、半透膜に近い性質をもつ。

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2編 >2章 >1節 >3項 :浸透圧

Q4物質が、イオンや分子などの10~1000倍くらい大きい粒子となって他の物質中に分散している状態を何という?

Answer
【コロイド】

よみころいど
物質が、イオンや分子などの10~1000倍くらい大きい粒子となって他の物質中に分散している状態をコロイドという。

●分散している粒子をコロイド粒子という。 
●液体の中にコロイド粒子が分散して溶液の状態になっているものをコロイド溶液またはゾル(sol)という。 
●液体中に、固体のコロイド粒子が分散しているコロイド溶液を懸濁液けんだくえき、またはサスペンションという。例は泥水や墨汁。 
●液体中に、これに溶けない液体がコロイド粒子の大きさで分散しているコロイド溶液を乳濁液にゅうだくえき、またはエマルジョンという。例は香粧品の乳液や牛乳。 
●気体の中に液体や固体の微粒子が分散している状態を煙霧質えんむしつまたはエーロゾルという。例は雲や黒い煙。

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2編 >2章 >2節 >1項 :コロイドの定義と種類

Q5コロイドにおいて、分散している粒子のことを何という?

Answer
【分散相】

よみぶんさんそう
コロイドにおいて、分散している粒子のこと。

●分散相を取り巻いて支えている物質は分散媒ぶんさんばいという。 
●分散相、分散媒とも、固体・液体・気体の場合がある。例外として、分散相と分散媒が同じ気体である場合は互いに混じり合うので、コロイドにはならない。 
●雲や霧は、細かい水滴(液体)の分散相が、空気(気体)の分散媒中に分散したコロイドの一例。

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2編 >2章 >2節 >1項 :コロイドの定義と種類

Q6溶けている分子そのものがコロイド粒子の大きさであるものは、何コロイドという?

Answer
【分子コロイド】

よみぶんしころいど
コロイド粒子のうち、溶けている分子そのものがコロイド粒子の大きさであるもの。

●分子コロイドの例としては、デンプンやタンパク質などの高分子化合物の水溶液がある。 
●コロイド粒子は、そのなりたちから分類して、分子コロイド、ミセルコロイド(会合コロイド)および分散コロイドの3種類に大別できる。

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2編 >2章 >2節 >1項 :コロイドの定義と種類

Q7多数の分子が集まってつくる、コロイド粒子の大きさの集合体を何という?

Answer
【ミセル】

よみみせる
濃い石けんや色素の水溶液において、多数の分子が集まってつくる、コロイド粒子の大きさの集合体。

●ミセルのコロイドをミセルコロイド、または会合コロイドという。

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2編 >2章 >2節 >1項 :コロイドの定義と種類

Q8水に溶けない無機物質を、粉砕などの特別な方法でコロイド粒子の大きさにして分散させたコロイドは、何コロイドという?

Answer
【分散コロイド】

よみぶんさんころいど
コロイド粒子のうち、水に溶けない無機物質を粉砕などの特別な方法でコロイド粒子の大きさにして分散させたコロイド。

●炭素C、硫黄S、金Au、銀Agなどの金属や、水酸化鉄(III)Fe(OH)3などのコロイドがある。

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2編 >2章 >2節 >1項 :コロイドの定義と種類

Q9水溶液中で電離して水素イオンH+を生じる物質を総称して何という?

Answer
【酸】

よみさん
水溶液中で電離して水素イオンH+を生じる物質の総称。

●酸のもつ、すっぱい味、青色リトマス紙を赤変させる、塩基性を弱める、などの性質を酸性という。 
●塩酸HCl、硝酸HNO3、硫酸H2SO4など、無機化合物の酸は無機酸むきさんとよばれる。 
●酢酸CH3COOHなど有機化合物の酸は有機酸ゆうきさんとよばれる。

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2編 >3章 >1節 >1項 :酸と塩基の定義

Q10水溶液中で電離して水酸化物イオンOH-を生じる物質の総称を何という?

Answer
【塩基】

よみえんき 異表記アルカリ
水溶液中で電離して水酸化物イオンOH-を生じる物質の総称。

●塩基のもつ、皮膚につくとぬるぬるした感じがする、赤色リトマス紙を青変させる、酸性を弱める、などの性質をアルカリ性、または塩基性という。 
●水酸化ナトリウムNaOH、水酸化カリウム(カセイカリ)KOH、水酸化カルシウムCa(OH)2やアンモニア水NH3などは塩基である。

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2編 >3章 >1節 >1項 :酸と塩基の定義

Q11電解質の電離している度合いを表すために用いられるものは何?

Answer
【電離度】

よみでんりど
電解質の電離している度合いを表し、次の式で示される。

●電離度=電離している電解質の量〔mol〕/溶けている電解質の全量〔mol〕 
●電離度が1に近い酸を強酸、1よりかなり小さい酸を弱酸という。 
●強酸は塩酸、硝酸、硫酸など。弱酸は酢酸など。 
●電離度が1に近い塩基を強塩基、1よりかなり小さい塩基を弱塩基という。 
●強塩基は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウムなど。弱塩基はアンモニア水など。

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2編 >3章 >1節 >2項 :酸と塩基の強弱

Q12純粋な水や水溶液では、水素イオンの濃度と水酸化物イオンの濃度の積は、一定温度で常に一定とみなすことができる。この関係を何という?

Answer
【水のイオン積】

よみみずのいおんせき
純粋な水や水溶液で、水素イオンの濃度〔H+〕と水酸化物イオン〔OH-〕の濃度の積は、一定温度では一定とみなすことができる関係のこと。25℃で〔H+〕×〔OH-〕=10-14〔mol/l〕

●水溶液の中性、酸性、アルカリ性(塩基性)を決めるのは、水素イオン濃度〔H+〕と水酸化物イオン濃度〔OH-〕の大きさである。 
●中性の水溶液では〔H+〕=〔OH-〕。 
●酸性の水溶液では〔H+〕>〔OH-〕。 
●アルカリ性の水溶液では〔H+〕<〔OH-〕。 
●水のイオン積の関係から、〔H+〕が分かれば〔OH-〕が求められるので、〔H+〕のみに注目すればよい。 
●純粋な水や中性の水溶液では、〔H+〕=10-7〔mol/l〕。

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2編 >3章 >1節 >3項 :水のイオン積とpH

Q13溶液の酸性、中性、アルカリ性の程度を表す指数を何という?

Answer
【水素イオン指数】

よみすいそいおんしすう 異表記pH
溶液の酸性、中性、アルカリ性の程度を表す指数。pHという記号で表す。

●pHは0から14の範囲の数値。中性ではpH=7になる。 
●酸性ではpH<7。酸性が強いほどpHは0に近くなる。 
●アルカリ性ではpH>7。アルカリ性が強いほどpHは14に近くなる。 
●溶液のおよそのpH値を知るにはpH指示薬を用いる。 
●一般的なpH指示薬はフェノールフタレイン。酸性や中性では無色で、アルカリ性では赤色になる。 
●青色リトマス紙は酸性で赤色に、赤色リトマス紙はアルカリ性で青色に変色。

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2編 >3章 >1節 >3項 :水のイオン積とpH

Q14酸と塩基から水と塩えんを生じる反応を何反応という?

Answer
【中和反応】

よみちゅうわはんのう 異表記中和
酸と塩基から水と塩えんを生じる反応のこと。

●塩酸と水酸化ナトリウム水溶液は、反応して水と塩化ナトリウムを生じる。 
●この塩化ナトリウムのように、酸の陰イオンと塩基の陽イオンが結合して生じる物質を塩という。

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2編 >3章 >2節 >1項 :中和反応と塩

Q15一般に、化合物に水が作用しておこる分解反応を何分解という?

Answer
【加水分解】

よみかすいぶんかい
一般に化合物に水が作用しておこる分解反応のこと。

●弱酸と強塩基の塩や強酸と弱塩基の塩は、水と反応してそれぞれもとの弱酸と強塩基や強酸と弱塩基を生じる。これを塩の加水分解という。 
●強酸と強塩基の中和でできた塩は加水分解しないので、中性。塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸カリウムなど。 
●弱酸と強塩基の中和でできた塩は加水分解するので、塩基性。酢酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム。 
●強酸と弱塩基の中和でできた塩は加水分解するので、酸性。塩化アンモニウム、塩化鉄、硫酸銅、硫酸アンモニウム。

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2編 >3章 >2節 >2項 :塩の加水分解

Q16物質が酸素と化合する反応、水素の化合物が水素を失う反応、原子やイオン、分子などが電子を失う反応を何という?

Answer
【酸化】

よみさんか
物質が酸素と化合する反応をいう。酸化により生成する酸素の化合物は酸化物という。

●水素が関係する反応では、水素の化合物が水素を失う反応をいう。 
●原子やイオン、分子などが電子を失う反応をいう。 
●電子は負電気を帯びているため、酸化は負電気が減り、正電気が増える反応といえる。 
●酸化の逆の反応が還元で、酸化と還元は同時に起こるのが普通。

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2編 >4章 >1節 >1項 :酸化と還元の定義

Q17酸化物が酸素を失う反応、物質が水素と化合する反応、原子やイオン、分子などが電子を得る反応を何という?

Answer
【還元】

よみかんげん
酸化物が酸素を失う反応をいう。

●水素が関係する反応では、物質が水素と化合する反応をいう。 
●原子やイオン、分子などが電子を得る反応をいう。 
●電子は負電気を帯びているため、還元は負電気が増え、正電気が減る反応といえる。 
●還元の逆の反応が酸化で、還元と酸化は同時におこるのが普通。

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2編 >4章 >1節 >1項 :酸化と還元の定義

Q18酸素を与え、水素や電子をうばう物質のことを何という?

Answer
【酸化剤】

よみさんかざい
酸素を与え、水素や電子をうばう物質のこと。

●酸化と還元は同時におこるので、酸化剤はほかを酸化して自身は還元される。 
●おもな酸化剤は、酸素、オゾンO3、過酸化水素H2O2、塩素Cl2、過マンガン酸カリウムKMnO4、硝酸、熱した濃硫酸(熱濃硫酸)、次亜塩素酸ナトリウムNaClO、サラシ粉など。 
●ヘアブリーチ剤や酸化染毛剤に利用される酸化剤は、おもに5~6%程度の過酸化水素水である。 
●次亜塩素酸ナトリウムやサラシ粉のような塩素の化合物は、殺菌、漂白などのはたらきをもつ。 
●パーマネントウェーブ用剤の第二剤に用いられる酸化剤は、臭素酸カリウムKBrO3、過ホウ酸ナトリウムNaBO3・4H2Oや過酸化水素水など。

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2編 >4章 >1節 >2項 :酸化剤と還元剤

Q19酸素をうばい、水素や電子を与える物質を何という?

Answer
【還元剤】

よみかんげんざい
酸素をうばい、水素や電子を与える物質のこと。

●酸化と還元は同時におこるので、還元剤はほかを還元して自身は酸化される。 
●おもな還元剤は、炭素、水素、硫化水素H2S、一酸化炭素CO、二酸化硫黄SO2、金属ナトリウムNaなど。 
●パーマネントウェーブ用剤の第一剤に用いられる還元剤は、チオグリコール酸やその塩類、あるいはシステインやその塩など。

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2編 >4章 >1節 >2項 :酸化剤と還元剤

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