物理・化学(香粧品化学)美容②(香)Vol5
物理・化学(香粧品化学)美容②(香)Vol5 - 用語クイズ
2016/7/4配信
Q1還元剤と酸化剤の2つからなり、毛髪を構成するシスチン結合を切断し再結合させる用剤は何?
Answer
【パーマネントウェーブ用剤】
よみぱーまねんとうぇーぶようざい
パーマネントウェーブに利用する、毛髪を構成するケラチンのシスチン結合を切断、再結合させる用剤。
●還元剤と酸化剤の2つからなる。
●薬事法により医薬部外品に指定される。
●パーマネントウェーブ用剤製造(輸入)承認基準により、有効成分や添加物の種類、分量、規格などが細かく規定されている。
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3編 >5章 >4節 >1項 :パーマネントウェーブの原理
Q2毛髪を構成するケラチンの各ポリペプチド鎖間を結びつける架橋構造かきょうこうぞうで、堅固だが還元剤で切断される結合は?
Answer
【シスチン結合】
よみしすちんけつごう 異表記ジスルフィド結合
毛髪を構成するケラチンの各ポリペプチド鎖間を結びつける架橋構造かきょうこうぞうの1つ。非常に強固だが還元剤で切断される。
●ほかに、水素結合や、イオン結合がある。これらはシスチン結合と比較して弱い結合である。
●アルカリ性のもとで還元剤を作用させると切断し、酸化剤を作用させると再結合する性質を利用したのが、パーマネントウェーブである。
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3編 >5章 >4節 >1項 :パーマネントウェーブの原理
Q3第一剤、第二剤の2つを溶液の状態で用いるパーマネントウェーブを何式という?
Answer
【二浴式】
よみによくしき
パーマネントウェーブにおいて、第一剤、第二剤の2つを用いる方式。2つとも溶液の状態で用いるので二浴式という。
●第一剤は主に還元剤を有効成分とするアルカリ性溶液、第二剤は酸化剤を含む溶液。
●これに対し、第一剤のみを利用して、第二剤のかわりに空気による酸化を期待する方式を一浴式という。
●これらの薬剤を室温で用いることをコールドウェーブという。
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3編 >5章 >4節 >2項 :パーマネントウェーブ用剤の種類
Q4二浴式パーマネントウェーブを行うときに利用し、還元剤を有効成分とするアルカリ性溶液は何?
Answer
【パーマネントウェーブ用剤第一剤】
よみぱーまねんとうぇーぶようざいだいいちざい
二浴式で利用する、還元剤を有効成分とするアルカリ性溶液。
●主要原料は還元剤のほかアルカリ剤。
●還元剤にはチオグリコール酸またはその塩類、システイン、システインの塩類、アセチルシステインの使用が認められている。
●アルカリ剤にはアンモニア水、エタノールアミン、アンモニウム塩などが用いられる。
●このほか浸透剤や乳化剤として非イオン界面活性剤が、また還元力低下の防止のため金属イオン封鎖剤が配合されている。
●最近は、損傷を受けた毛髪などの補修を目的とし、タンパク質やポリペプチドやアミノ酸などを配合したものが多い。
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3編 >5章 >4節 >3項 :パーマネントウェーブ用剤第一剤
Q5二浴式パーマネントウェーブを行うときに利用し、酸化剤を含有する製剤は何?
Answer
【パーマネントウェーブ用剤第二剤】
よみぱーまねんとうぇーぶようざいだいにざい
二浴式で利用する、酸化剤を含有する製剤。
●酸化剤として臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムなどを含有する製剤、過酸化水素水の製剤が使用が認められている。
●過酸化水素水は酸化力が強いため、濃度が2.5%以下と定められている。
●このほか界面活性剤や各種油性物質、保湿剤などが配合されている。
●酸化作用が不十分でシスチン結合が十分に再結合されないときは毛髪がもろくなるので、作用時間に注意する。
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3編 >5章 >4節 >4項 :パーマネントウェーブ用剤第二剤
Q6常温で行う二浴式パーマネントウェーブで利用される還元剤、酸化剤をまとめて何とよぶ?
Answer
【コールド二浴式パーマネントウェーブ用剤】
よみこーるどによくしきぱーまねんとうぇーぶようざい
常温で行うコールド二浴式パーマネントウェーブで利用される第一剤と第二剤。
●チオグリコール酸類またはその塩類を有効成分とする場合の第一剤は、普通アルカリ剤が配合されたpHの大きいものが多い。
●配合するアルカリ剤の種類によりpHが異なる。アンモニア水を配合するものはpH9.0前後、アンモニウム塩を配合するものは中性に近い。
●アルカリ剤を含まない第一剤を酸性コールドといい、pHは6程度。
●システイン類を有効成分とする第一剤の場合、アルカリ剤には主にエタノールアミンを用いる。
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3編 >5章 >4節 >5項 :コールド二浴式パーマネントウェーブ用剤
Q7毛髪の表面に付着し、効果が一時的で1回のシャンプーで洗い落とすことのできる染毛料は何?
Answer
【一時着色料】
よみいちじちゃくしょくりょう
着色料を毛髪の表面に付着させるだけの染毛料。効果は一時的で1回のシャンプーで洗い落とせる。
●法定色素や顔料などの着色料を、いろいろな基剤に配合して毛髪に付着しやすくしている。
●使用が簡単で化学反応をともなわないので、安全性も高く、部分的な白髪の着色料として手軽に用いられる。
●カラースティックやカラークレヨンは油剤を、カラージェルや液状のものは粘液質を含むものを基材としている。
●カラースプレーやカラームース(フォーム)は、着色料を配合したエアゾールタイプの一時着色料である。
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3編 >5章 >5節 >2項 :一時着色料
Q8法定色素である酸性染料を用い、毛小皮や毛皮質の一部まで浸透する、酸性染毛料ともよばれるものは何?
Answer
【半永久染毛料】
よみはんえいきゅうせんもうりょう 異表記酸性染毛料
法定色素中の酸性染料を用いた染毛料。染料が毛小皮や毛皮質の一部まで浸透し、1回のシャンプーでは除去されず、2週間~1ヵ月くらい効果が持続する。
●ヘアマニキュアやカラーリンスなどがあり、おもに白髪染めとして用いられる。
●毛髪を損傷しにくく、アレルギーをおこすこともないが、手指や頭皮に染着しやすい。
●液状、ゲル状、泡状のエアゾールタイプなどがある。
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3編 >5章 >5節 >3項 :半永久染毛料
Q9毛髪中のメラニンを酸化して脱色すると同時に、分子の小さい無色の酸化染料を毛皮質中まで浸透させるタイプの染毛剤は何?
Answer
【酸化染毛剤】
よみさんかせんもうざい
毛髪中のメラニンを酸化して脱色し、分子の小さい無色の酸化染料を毛皮質中まで浸透させたのち、酸化重合により発色させる染毛剤。
●永久染毛剤の1つで、染毛効果は長期にわたって持続する。
●黒髪を明るく染められるので、おしゃれ染め・おしゃれ白髪染めとして広く用いられている。
●酸化染毛剤は医薬部外品。大部分が酸化染料で、代表的なのはパラフェニレンジアミン。
●ほとんどの酸化染毛剤は、染料中間体、カップラー、酸化剤の反応物質からなる。
●酸化染料と酸化剤との2剤型で、使用直前に混合して用いるのが一般的。
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3編 >5章 >5節 >4項 :永久染毛剤
Q10毛髪の脱色や脱染のために使われる薬剤は何?
Answer
【ヘアブリーチ剤】
よみへあぶりーちざい
毛髪を脱色・脱染するために用いられる薬剤。医薬部外品である。
●毛髪を脱色し明るい色調にするヘアライトニング、効果的な染毛のために毛髪をあらかじめ脱色するヘアブリーチ、別の色調に染め直すために脱染するデカラライジングに利用される。
●アルカリ剤としてアンモニア水を用いた第一剤と、酸化剤として過酸化水素水を用いた第二剤からなるものが多い。
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3編 >5章 >5節 >5項 :ヘアブリーチ剤
Q11毛髪のトラブルのうち、毛髪が抜け落ちるトラブルは何?
Answer
【脱毛】
よみだつもう
毛髪が抜け落ちること。頭皮における以下の機能低下が原因と考えられる。
●毛包や毛乳頭を取り巻く毛細血管の血液量減少による、毛包や毛乳頭の機能の低下。
●皮脂の過剰分泌やふけの過剰発生と、それにともなう細菌感染などによる頭皮の生理機能の低下。
●男性ホルモンが関与する毛包の機能低下。男性ホルモンは男性型脱毛症や、皮脂の過剰分泌にも関与する。
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3編 >5章 >6節 >1項 :脱毛の原因
Q12頭皮の生理機能を高め、毛乳頭を活性化させ、脱毛予防、発毛促進などを目的とするものは何?
Answer
【育毛剤】
よみいくもうざい
頭皮の生理機能を高め、毛乳頭を活性化させ、ふけやかゆみの抑制、脱毛予防、発毛促進などの目的で使う。
●ふけやかゆみを抑制するものは化粧品。
●脱毛予防や毛髪促進など育毛・養毛効果を含めて効能の範囲とするものは医薬部外品。
●治療を目的とするものは医薬品。
●おもな原料は基剤となるエタノールと精製水、育毛・養毛成分など。
●使用時の爽快感を目的としたヘアトニックは育毛剤には含まれない。
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3編 >5章 >6節 >2項 :育毛剤の種類と機能
Q13育毛剤に配合される、男性型脱毛症の原因といわれる男性ホルモンの活動を抑制するための薬剤は何?
Answer
【抗男性ホルモン剤】
よみこうだんせいほるもんざい
育毛剤に配合される、男性型脱毛症の原因といわれる男性ホルモンの活動を抑制するための薬剤。
●エストラジオール、エストロン、エチニルエストラジオール、フィナステリドなどがある。
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3編 >5章 >6節 >3項 :育毛・養毛剤の原料
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